第150章

しかし今では、誰が説得しようとしても、彼女はそのような態度のままだった。

望月琛とやり直すことなど絶対にあり得ない。何も起こらなかったかのように、この先の人生を無感覚に過ごすなど考えられなかった。

傷はすでに与えられてしまった。一言の謝罪や償いで埋め合わせられるものではない。そうだとしても、ククはもう戻ってこないし、彼女が受けた苦しみを誰も背負ってくれないのだ!

彼女はいつも通り建築院に出勤し、村上先生に事務所に呼ばれた。

「援助プロジェクトがあってね、建築士をアフリカに派遣することになった。行きたいかい?」

前田南は一瞬固まった。「それは…」

村上先生は笑いながら付け加えた。「...

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